うつし世は夢、夜の夢こそまこと

羊の皮を肩にかけた、Altec Lansing

ドアを2つ開けてL字階段を登ると、いつもと変わらない状態で一人住んでるA5。

在るとわかりつつも安堵する瞬間。放っている罪悪感............

電源を入れ、建物の空気を入れ替えると機器がはんなり熱くなる時間。

今だと即、熱っする


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部屋の暑さに怖気ながら、響き具合を耳に馴染ませていると、20代の頃に2、3度聴かせてもらった、
F氏の涼しげなフレーズ「ミニチュアのアーティストが、窓にぽっと奥に浮かぶ・・・」を思い出した。

ここでは「ミニチュア」が削除され、窓はなくなり、「ポッと」が「グゥッと」に変わるニュアンス。奥はモゴモゴ。。

音量を上げてくと、Altecがなぜ『The Voice of the Theater』と言われたか、その片鱗が朧ろげに。直訳すると「映画の声、劇場の声」で、シーンの音を積み上げ、ストーリーの根底にながれる情況も伝える、意地と妥協の機器.....50年前は。


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「Shadow Theater」
ワイド約10m、天井までをキャンバスにした空間がゴッと出る状態から、音が吹き現われるイメージ。
曲毎のミキシングがカレイドスコープ状態。ハイエンド機器で聴く奥行きや情報量の変わりに迸る音場。

スピーカー間は自宅の2倍以上なので、600pixの画像を1200pixに引き伸ばしたような状態?通常ならスカスカになりそうだけど、そこはシアター系の特徴なのか、逆に鬱積されていた音が演技してくる。広げたワイドにほぼ等身大のソロや周りの空気感とか存在感、ふっとした動きや向きみたいなのが出る。エナジー感は4つのドライバーがアドバンテージとして活きる、、、よく言えば。



ほぼ同じような機器で空間だけでこうもちがうか。空間の広さは重要なのか?と

A5を6畳で鳴らした時の語りかけてくる感じもありで、対極ながら完結できる。約50畳の長方形で吸音する家具類がない状態は、そんな広いもんじゃなく、飽和するのを聴くと調整不足以外にも距離不足もありそう。

羊の皮を肩にかけたA5 。
これで高さが5mあったら、、、もう少し距離をとって聴けたら、、、と、妄想だけは拡張し先走る。キリがないので聴く音楽の『原寸』と折り合いをつけるんかな。

全体の響きは粗削りだけど、もっとイケる?!



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夕方、うっちゃんが懐かしい『EGO-WRAPPIN'』とUNISON RESEARCHのCDプレーヤーを持参してくれた。出力管はムラードに変えたものだとか。涼しいところへ避難したいという切なる願いの前にEGO-WRAPPIN'。
「かつて...。」は、あの雰囲気が今も錆びついてなくて、古そうでふるくならないセンス。


他にはじめて、Mahler Symphony No.5 を鳴らした。吹き出てちょっとはうねるけど、100人はいない。まだスケールが小さい。世界の底がうねるような、真底の蓋が開くようで開かない......。

大編成の交響曲を聴いてると、Altec A4やA2、BassVinのシアター・スタンダード(実際はどデカい)で、現実空間に等身大のまま、浸りたい強烈な誘惑にかられる気持ちがわかる。運がよければ入手出来るかもしれないけど、鳴らしきる部屋と度量がないっつうか。。



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おそらく、脳は音に限らず目の前の事を、瞬時に記憶の格納庫と照合したり、予測の糸を紡いだり、くっつけたりをノンストレスで、超リアルタイムにコンバートして、無意識に即応する。音に対する反応も同様で、D/Aコンバーターなどと比べようがない程の膨大で多種多様な変換作業をしている。自分にとって、サイズ変換やエネルギーロスの2点をコンバートレスな状態までもっていければ、拓けてくる風景は俄然ちがう色彩を帯びてきそう。音色や空間情報など、フォーカスしていくところは十人十色。


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ジャズでの大雑把なデッサンはイイ感じなので、表現力豊かに細かい部分の描きわけを詰めれれば........。
ランシング氏が寝食を忘れて設計した、意地と妥協の288,515は、30%ぐらいの力を発揮できているだろうか?


A5はもっとできる子


そんな事より、暑さ対策が最重要テーマ。
by kuramae2010 | 2014-07-19 01:05 | Comments(0)