うつし世は夢、夜の夢こそまこと

Pascal Le Boeuf / Pascal's Triangle / Nineteen Eight Records

d0157552_0292187.jpgPascal Le Boeuf / Pascal's Triangle / Nineteen Eight Records

Pascal Le Boeuf (p)
Linda Oh (b)
Justin Brown (ds)
リリース:2013.5





今年、5月に発売された、Pascal Le Boeufのアコースティックなトリオ・ソロ盤。現在DUなどで平置きされてます。
以前、英サイトの紹介音源で聴いて以来、気になるピアニスト。アルバム収録曲は全曲パスカル・ル・ブッフのコンポジションです。ドラムス参加のジャスティン・ブラウンは、Thelonious Monk Institute of Jazz 2012で準優勝だったと思います。ダイナ・スティーブンスやジェラルド・クレイトンと活動。ベースのリンダ・オー(仮名?)は、Kurt Rosenwinkel(ds)、 Chris Potter(p) Jeff "Tain" Watts(vo)という強烈なメンバーでベースを弾く動画がありました。



「Pascal's Triangle」
ロバート・グラスパーがブラック・ミュージックをわりと冷静?に、大人テイストにこざっぱり編纂しながら新しい売れる?音楽を模索するような感じ、だとすると、パスカル・ルブッフは核に確固たる世界があって、取りまく周りや過去・現在の時間軸みたいなものを調和させてくような感じでしょうか。手持ちの参加・リーダー盤は3枚のみですが、Remy Le Boeufとのユニットや弦楽&エレクトリックなユニットなどすべて表現手段が異なります。共通しているのが、静と動、浮と沈が鮮やかなところ。憂いある切な気なメロディと大胆にかわっていく、凝ったコンポジションが特長かなと思います。

海外サイトのレビューではメルドー、エヴァンスなどの影響云々と書かれてましたが、おそらくアーロン・パークスの影響が一番大きいんじゃないかと感じます。1曲目の「Home In Strange Places 」あたりを聴くと、『Invisible Cinema』のアーロン・パークスを断片的に思い起こしました。記憶のタッチが瓜二つだったのでググッたら、10代でリリースした自主制作盤「Migration」にオリジナル曲「Park's Place」という演奏があり、アーロン・パークスに捧げた曲だったようです。当時、米国のインディペンデント・アワードを受賞した盤だとか。「Pascal's Triangle」の後に『Invisible Cinema』を聴くと、意外とポップなサウンドで、よく聴いていた時の印象とちがう感覚。

「What Your Teacher...」は絶妙なズレ感で進行するスパイシーさ。右手・左手が連動したかと思うと、たぶん副旋律を奏でたり、テンション高い上昇系アルペジオ?で3分程の疾走。。「Jesse Holds Louise 」は2分ほどのソロ、ゆるりと平行移動するようでギャップ大。「The Key」はジャスティン・ブラウンの牧歌的(こもったエフェクト?)の上で、奔放にダンスするようなピアノ。「Revisiting A Past Self」この盤のなかでは正統なトリオ演奏かな。三つ巴感とメロディの良さなど聴き応えあります。

全曲で30分ちょっと、という収録時間が微妙。。 もうちょっと聴きたいと思わせる時間ではあります。
全体的にか細い感はあるんですが、これからリリースする作品が気になる若手ピアニストのひとりです。



演奏曲
1. Home In Strange Places
2. Variations Of A Mood
3. Song for Ben Van Gelder
4. What Your Teacher...
5. Jesse Holds Louise
6. The Key
7. Revisiting A Past Self
8. Return to You


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最近ではダイナ・スティーヴンスとも活動しているようです。
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by kuramae2010 | 2013-12-13 00:57 | jazz | Comments(0)