うつし世は夢、夜の夢こそまこと

Lars Danielsson / Libera Me / ACT

d0157552_23492087.jpgLars Danielsson / Libera Me / ACT

Lars Danielsson (bass, cello, piano, guitar)
Jon Christensen (drums, percussion)
Nils Petter Molvaer (trumpet)
Xavier Desandre Navarre (percussion)
David Liebman (soprano saxophone)
Anders Kjellberg (cymbals)

Jan Bang (samples)
Carsten Dahl (piano)
Tobias Sjogren (guitar)

Danish Radio Concert Orchestra - conducted by Frans Rasmussen
Cacilie Norby vocals on “Newborn Broken”

リリース:2004.9.13





ラース・ダニエルソンの2004年の旧譜「Libera Me」。
Lars Danielsson / Melange Bleu でも感じたことですが、ジャズミュージシャンの中では「音場」への執着が尋常ではない気がします。音場と言ってもリスナーをその空間へワープさせるような過剰なまでの響きと3D感・・・


空間。


ジャケット裏面にはDSD(SACD)で再生ができて、5.1chサラウンドにも対応とのこと。2.8224MHzのサンプリングで通常CDは44.1KHzなので64倍のサンプリング周波数。その効果は、弦の粒立や空間性、楽器のリアリティさとホログラフィックさで、リスナーをいかに心地よく溺れやすくするかというようなフォーマット。。


1曲目の「Asta」はユン・サン・ナ盤をプロデュースしたアルバムへ提供したり、自身の「Signature Edition 3 / ACT」でも取り上げているオリジナル。アコースティックとエフェクト、ストリングスで風景があらわれ、センターにラース。エレクトリック・マイルスでジャズに目覚めたというニルス・ペッター・モルヴェルの寂寥感あるソロ。「Teacher」ジョン・クリステンセンとラースのデュオは見事。ジョニ・ミッチェルの「Both Sides Now」もラースとクリステンセンのデュオ。演奏もさることながら、二人のリアリティは人肌を感じるほど不気味。続く「Forever You」は静かで穏やかな前向き感はカーステン・ダール。4曲目のセシリー・ノービー参加のヴォーカル・トラック「Newborn Broken」はアルバムの中では異質。

8曲目から11曲目「Cornelia」へのながれ方は大河の如し。ボーナス・トラックの「Asnah」の寂び感。
・・・アルバム・タイトルのようなリスナーの声に応えたアルバム。




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Lars Danielsson / Libera Me 、スイスのウルス・ワーグーナーがプロデュースした、Pawel Acoustics製の小さなEnsemble Animataで聴くと空間に溶け合っていくサウンドと屹立する表現が目に見えるようです。dyna嬢から変わったブックシェルフはロシアンバーチかフィンランドバーチのエンクロージャで小気味いい響きの素材。スタンドは当初、共振を活かした木製スタンドから、Jodelicaのスタンドにしてセッティングが決まり始めてから、薄気味悪いほど細やかさが増し、音の可視化が加速してます。セットはmm以下単位、最後は感覚でグランドアースをとるとボケがへりました。数日するとジュータンが凹むのでまた上を揺らしつつ、底板の揺れ具合を見つつスパイク調整して落ち着くという按配。アニマータ、どんなアンプでもこってり系なジャズは不得手です。




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左右スピーカー間は4メートル。後ろへも音が出るので拡散板の向きや位置で奥行きや高さが変化します。ラースのソースやマイク・モレノ、ジルフェマなどは顕著。ケーブルや機器を変更した「すぐ」と「翌日」、「数日」と音が変化していく摩訶不思議さを体験した1ヶ月。






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フルノーマルへ戻したDD55000。勢いで2インチ化しましたが、冷静に聴くと純正のまとまり感は正しいです。2インチの図太さは魅力ですが、1インチドライバーならではの細やかな瑞々しい良さもあります。ちなみにアナログ方式でマルチにもしましたがデバイダーが良くないのか、プリの良いところが根こそぎなくなりました。





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導入して1年のRH-3&T-14,1601無垢材スピーカーは、小型ブックシェルフと変わらない定位感のまま、音離れよくドスが効くエナジー感とデカい音場で、イイ線いってんじゃないかと自画自賛w。気になる点もあって、音量を上げた際のRH-3の微振動。素材はアピトン積層材ですが、エンクロージャよりも振動してる。「Libera Me」のラースとストリングスが重なると立体感が後退しエナジー感のみ。。。形態的にTH4001をリファインしていても合板仕様はコストと生産管理の問題なのかなと思われます。ホーン、エンクロージャが占める要素はとても大きい。近所に1500AlというJBLのネオジウムのウーファーが転がっていたので試着してみようか、フレームはガンダムチックだけど、どーなんだろ。それとも、、、



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三者三様にラース・ダニエルソンの湿度感ある物語へと誘ってくれる機械達。

・・・でも、スマホやPCでヘッドフォンから聴いても、異国へと旅立てます。




演奏曲
1.Asta
2.Suffering
3.Teacher
4.Newborn Broken
5.Libera Me
6.Shimmering
7.Granada
8.Both Sides Now
9.Forever You
10.Bird Through The Wall
11.Cornelia
12.Asnah:bonus track




Asta


Leszek Możdżer (p)
Zohar Fresco (per,vo)
Lars Danielsson (b)
Solidarity of Arts 2010, Gdańsk 21.08.2010.
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by kuramae2010 | 2012-04-29 01:28 | jazz | Comments(6)
Commented by Suzuck at 2012-04-29 16:09 x
こんにちは。
連休に突入してしまいましたね。
我が家は、ほぼ暦通りなので、前半は少しお仕事モードです。

このアルバムでたとき、結構、ぼろくそな感じの感想が多かったのですが、時を経ても好きなアルバムにかわりありません。
夕暮れ時に聴くと、、遠くから帰ってこれなくなってしまいそうになります。
と、りっぱな装置?ですね。。
Commented by kuramae2010 at 2012-04-29 23:25
こんばんは、こちらも暦どおりです。

>ぼろくそな感じ
そうでしたか。
ラース・ダニエルソンのコンセプト通りかと思いました。
トリップ・トランス・トラベリングの『3Tサウンド』みたいなw

本当は広いライブな空間で5.1chで再生するとラースの魂胆がわかるような気もします。

たしかに、楽想的にはジトッと甘目な感も多々ありますが、
これより音作りの甘いアルバムは五万とあります。。


Commented by bj44v190e at 2012-05-02 10:47 x
例のJBLウーファー,某所HOに転がっていますね.まだあるんでしょうね.今日の昼に巡回してきましょうか.
Commented at 2012-05-02 19:09
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kuramae2010 at 2012-05-03 00:46
bj44v190eさん すっごい情報網ですねw 昨日帰りに買う気満々で寄ったんですが、あの感じで転がっていると買う気が失せてます・・・
Commented by kuramae2010 at 2012-05-03 01:17
Cさん
キカイ達がCDに記録されている単なる「数字の羅列」を、
音楽にしようと頑張っていますw 

数字の羅列ですが、音には奏でる人の数だけ個性があるようです。