うつし世は夢、夜の夢こそまこと

John Escreet / Don't Fight The Inevitable / Mythology Records

d0157552_0505834.jpgJohn Escreet / Don't Fight The Inevitable / Mythology Records

John Escreet(p)
David Binney (as, electronics)
Ambrose Akinmusire (tp)
Matt Brewer (b)
Nasheet Waits (ds)
録音:2010.1,2,3



1曲目から好き嫌いがバキッと別れる現代フリー・コンテンポラリー・ジャズに属する、
「うつむき系ジャケ写」の2枚目、ジョン・エスクリート、2010年のリーダー盤。デヴィッド・ビニー、アンブローズ・アキンムシーレ、マット・ブリュワー、ナシート・ウェイツが参加した、実験的要素も強いすっげえクールなアルバムです。





ファースト・インプレッション

このアルバムでは割と聴ける演奏の「Civilization On Trial」
ジョン・エスクリートのオリジナル曲・・・曲と言うか、目まぐるしく乱高下するサウンド。複雑(怪奇)なハーモニー、シビれまくるフレーズがあったりします。ときに60年代のフリージャズを彷彿としますが、サウンドはこちらのほうが乾いていて鋭利。やっぱ尖がってる。

アルバムタイトル曲「Don't Fight The Inevitable 」は、前・後半で演奏の暴れ具合、サウンドのテンションがガラッと変わる面白いコンポジション。アンブローズ・アキンムシーレのブリリアントに輝くソロとエスクリートの変則的でプリミティブなバッキングの妙。斬れたエスクリートのソロは宇宙へいってる感すらあります。

「Magic Chemical」 しっとりしたエスクリートの美メロではじまる曲。こういう場合の展開はオドロオドロしくなるか曲想が一気に変わるんじゃないかと思われます。アキンムシーレのソロあたりから、エスクリートのバッキングが怪しく奔りだす展開。ビニーとのハーモニー、テンポの緩急。醒めたエクスタシーが加速するエスクリートソロ。まったりまとわるフロント。9分当たりでがっつりスローなビニーソロ登場。パーフェクトなソロで一気にグルーヴしテンション上げてエンド。

自由自在なジャズの拡張性。こういう展開はありです。



「Charlie In The Parker」濃いユニゾンからはじまるビ・バップ?誰かのボイスが入ります(パーカー?)。
サントラっぽい雰囲気。。

「Trouble And Activity」1,2曲目と似た曲ですが、マット・ブリュワーとナシート・ウェイツが刻むリズムの上を奔る、モード感たっぷりなトランペットがクール。この演奏もリズムが激変します。エスクリートのソロ時はまたちがうリズム。エスクリートの早弾とごっついボイシングで次は、と思った瞬間エンド。

「Gone But Not Forgotten」ビニー、エスクリートの共作でデュオ。これまでハードな展開だったので、異様なほどに歌心溢れた演奏。デヴィッド・ビニーのテナー?と思わせるほどあったかな太いトーンが印象的。

ラスト曲の「Avaricious World 」一気に不快なテーマと同じフレーズを執拗に繰り返すピアノ。唐突に入ってくるフロント。不気味なテンションの上がり方、アキンムシーレの絶叫的なハイノートとか意味わかりませんw





やはり2008年のThe Story / The Story的な方向性が好きだなぁ、とあらためて思いました。・・・この辺で僕の感受性が止まってしまってる感もありますw セールスという面も大切かなと。
昨年のクリスクロス盤 Exception To The Rule とかは苦痛な演奏も多々あったし。。




それでもなぜか、ジョン・エスクリートの作品には強烈な引力を感じます。
爆音で聴くとその魅力と不快感は増幅するかもしれないので、リスナーが目を伏せるというか...
・・・ライブで聴くとたぶん全くちがうインパクトを受けそうな予感。



演奏曲
1.Civilization On Trial(Escreet)
2.Don't Fight The Inevitable (Escreet)
3.Soundscape(Binney, Escreet)
4.Magic Chemical (For The Future)(Escreet)
5.Charlie In The Parker(Abrams)
6.Trouble And Activity (Escreet)
7.Gone But Not Forgotten (Binney, Escreet)
8.Avaricious World (Escreet)





関係ないyoutube

エスクリートがリーダーではないですが、こっちのグループの方向性が俄然いい!アントニオ・サンチェスの熱さ!デヴィッド・ビニーの湿度感。本人はどう感じて演奏してるかわかりませんが、まともすぎるエスクリート。この演奏を聴いて、あるアーティストを思い出す方もいると思われますが、このグルーヴ感は普遍。。 <編集されてます>


Antonio Sanchez (ds)
Dave Binney (sax)
John Escreet (p)
Matt Brewer (b)


Jazz in Kiev 2011 (Antonio Sanchez Migration Band)(インタビューあり)
ANTONIO SÁNCHEZ MIGRATION FEAT


John Escreet Trio - Rubin Museum of Art, NYC - 12/2/11, "Collapse"

毎度好きなパターン
Lars Dietrich & The Story spelen Gullin Bursti
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by kuramae2010 | 2012-03-21 01:15 | jazz | Comments(0)