うつし世は夢、夜の夢こそまこと

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Live な音

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一度はライブで聴きたかった人がOrnette Coleman。
Albert Ayler、John Coltraneもですが、生まれたときには時すでに遅し。Ornette Colemanは昨年の東京ライブがラストチャンスになるかも知れないと思っていたら間際で延期。そして今年の梅雨時期に知った訃報。あのオーネット・コールマンが............音楽を聴いていると不死身のような気でいました。
ただ昨年Youtubeでみた姿はなんとはなしに予感があるものでした。John Coltraneが生涯尊敬したサックス奏者はSonny RollinsとOrnette Coleman。


17,8歳の時に初めて聴いた「At The Golden Circle」。
『なんじゃ、コレ?』と思いましたけど、しばらくして、また聴いた時の解放感とジンジンきまりまくるCharles Moffettの鮮烈なシンバル。フリーフォームとは言えど、堅苦しくないメロディックな音楽。録音は1965年の12月3,4日ストックホルム。ちょうど50年前の今日。。「At The Golden Circle」が好まれるかどうかは別れるところですが、オーネットの影響をモロ受けたせいか中古のアルトも仕入れてレコードに合わせて吹きまくるとやたら気分がハイになった。プライム・タイム時代の盤は今聴いてもラディカルでポップで、ユーモラス。例えば1982年の「virgin beauty」も音が出た瞬間から色褪せないポップなサウンドとうねるグルーヴ。そしてOrnette Coleman以外の何者でもない音。

学生の頃、聴く装置の方も「At The Golden Circle」がもっとLiveにカッコよく底光りするように鳴って欲しいと思い、D130に2445と2350、2402とかにしてしまい、ジャズ喫茶と焼肉屋のバイト代の大半をつぎこんだような気がします。。その当時は375などのアルニコのドライバーはやたら高かった。。当時気軽に聴けたライブの多くは、アングラな国内のジャズマン(今は有名かな??)や在住していたJohn zorn。酷い時期は毎晩どこかへ出かけていたと思いました。たしか知合いのK君はJohn zornとラーメン屋だか定食屋で仲良くなって共演できた、と言っていた記憶。前衛的な人だったけど今は会社員としても音楽を作っているらしい。

以前もログしましたがMiles Davisは2度ライブを観る機会があって、鮮明な記憶は近くで聴けた赤城さんのクラブではなく青空の下のイースト。他の曲目は記憶はなく、あるのは「Time after time」。一音、一音が強烈な印象で、Milesが一体何者なのかがフレーズやソロではなく、一音だけでで伝わってきたライブ。ああいう経験は極ごく稀。

Ornette Colemanの「At The Golden Circle」のあの場に居合わせることができたなら、Milesとは全く逆の"同じ"経験をしたんじゃないかと思います。もうLiveでは聴くことができなくなった2015年。


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聴くならオーディオで聴くしかない。
by kuramae2010 | 2015-12-03 23:39 | Comments(0)

Ornette Coleman And Prime Time / Virgin Beauty / PORTRAIT・CBS

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オーネット・コールマンがグレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアと共演した「ヴァージン・ビューティー」。
アフロなビートと80年代オーネットのトーンが生み出した開放系ミニマル・グルーヴの傑作。
特にガルシアが参加している1曲目「 Wishes 」はカッコよすぎる。他には「 Desert Players 」とか。

50年代後半から60年代にかけてフリー・ジャズとかで脚光を浴びましたが、本人のアルトは不変wですね。
フレーズすら同じだったりするので、オーネットの意識はそういうトコロにないのかもしれませんw
「 Virgin Beauty 」 は1980年代中盤、アメリカ合衆国社会に溶け込んだブラックカルチャーがよりしなやかに軽く飛んでいく雰囲気に満ちている。

ヴァージン・ビューティーの演奏は軽いジャムった感じだけど、音作りは実はひじょうに緻密に造りこんであります。。
録音当時、オーネット・コールマンは57歳!ジャズ以外でもこんなオッさんはそういない。
外へ、宇宙へ、時空を超えてと軽々クールに飛びまわったアルト。





d0157552_0373766.jpgOrnette Coleman And Prime Time / Virgin Beauty / Portrait
Ornette Coleman (as,vln,tp)
Jerry Garcia (g)    Charlee Ellerbe (g)
Bern Nix (g)
Al McDowell (el-b)  Chris Walker (el-b)
Calvin Weston (ds) Denardo Coleman (ds,key,per)

リリース:1988.6





演奏曲
1. Wishes
2. Bourgeois Boogie
3. Happy Hour
4. Virgin Beauty
5. Healing The Feeling
6. Singing In The Shower
7. Desert Players
8. Honeymooners
9. Chanting
10. Spelling The Alphabet
11. Unknown Artists




関連動画
Ornette Coleman & Prime Time w/Jerry Garcia - Desert Players


ゲスト参加のジェりー・ガルシアのタフなライブを支えるステージモニターはJBLのE140とか2発。



98万円程で宇宙旅行へ行けそうな2048年?あたりのクラブとかでリミックスされてるかも、
と想像したくなるサウンド。
by kuramae2010 | 2012-08-26 23:42 | jazz | Comments(2)

Ornette Coleman special!

ミキシングコンソールにあるアンペックスの針は、しばしストッパーに当たり振り切っていた。
ルディ・ヴァン・ゲルダーがエンジニアをしたOrnette ColemanのDancing In Your Head (1976)Horizon21 。


オーネットコールマンは70年代にハーモロディック理論というコトをぶち上げリズム・メロディ・ハーモニーはすべて平等で、、、、協調し、曲の展開や既成概念に縛られない表現をする的なことを提唱、、、体系になると自己矛盾もはらみそうだけど、オーネットコールマンの音楽は楽しい。ハーモロディック理論の背景は後述。。

オーネットコールマンの楽しさを少しだけ加速させる道具がコレ↓
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エンクロージャは適当なのがないので2155をフレームに置き、キャノンも設置し、オーネットコールマンを聴くと、出来の悪いヘッドフォンよろしく薄気味悪いほどに音が目の前に飛んでくる。箱がないのでブーミーさや箱鳴りが伴わないユニットそのものの音楽。音像定位は鋭く切り立つ。とーぜんベースラインは不明でも、歪んだ録音のアルトの存在感は最近たまに視聴する大人のハイエンドより生々しい、を通り越して、剥き出しで痛々しいほどリアル。


中域にピークがあり、しかも不真面目なネットワークのお陰でアルトサックスをピークに唄いまくる。。はじめは、メインスピーカーを移動した窓際にインフィニティのリアファレンス10(90年代のミニコンポのOEM!)を設置した。音離れも割とよく箱庭的なステージが出現。


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翌日にはキャノンが居座る。壁面いっぱいがキャンバスに、、、とまでにはいかなかった。これまでは他のスピーカーにも反射した音を聴いていたのか?リスニングポイントまで距離がありすぎなのか、か、こじんまり...



設定が一段落したJBLシステムで聴くオーネットコールマンは、普通にちゃんと聴かせてくれる。割と整ったバランス。デカいエレボイホーンとほぼ変わらない音場。これを得るのに1次反射する壁面から片chで2m以上開けた。拡散パネルがあればもっといいのかも??

2395&2402ではエレボイホーンで再現できなかった、金属が撚れる音がわかりやすい演出感。。
撚れる音とはスティックで叩き、その後シンバルなどの撚れが交じって響く音。。ルディ・ヴァン・ゲルダーの確信犯的な歪の妙味は優等生的なツールより、力の抜けた方向性が同じツールの方が上手い風。ロイ・デュナンなら別か?


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Dancing In Your Headに収録されているMIDNIGHT SUNRISE(2テイクあり)は、モロッコで録音された、Master Musicians of Jajoukaとの即興。

「ジャジューカ」とは4千年の歴史があるモロッコ北部アッタール族のもろトランス系音楽。祭事での儀礼的な音楽だそうだ。たぶん、ここで言う儀礼音楽とはイスラムの唯一絶対の神アッラーとの一体化や共振、預言を受ける儀式の準備としての音楽などではないかと想像する。



d0157552_2213217.jpgモロッコはイスラム教スンナ派が99%を占める国。。。アッタール族は時に強い大麻を吸いつつ同じリフ、リズムを延々と繰り返しトランスしていく。祭事は夜通し行われたのではないだろうか。。モロッコの音楽に魅了されたのはジミヘンドリックスやツェッペリン、ブライアンジョーンズなど数多い。

実は仏教のお経も声のハーモニーとわかりやすいメロディ、リズム、そして反復がある。文字が系統だつ以前は、音楽が重要な事柄の伝承ツールとされ、切磋琢磨された背景があると思われ、経典はその原型だろう。これらひっくるめてミニマルな作用は現代音楽にも深く根付いている。。。

MIDNIGHT SUNRISEでは、リード系楽器と打楽器のハーモニーとしつこいまでの反復。4千年間かけて構築された音。その空間を自由に飛び回ろうとするアルトサックス。オーネットコールマンがハーモロディック理論で表現したかった事がわかってきます。真夜中に昇る太陽・・・


Dancing In Your Headはオーネットコールマンの本質を体感しつつ、踊りながらフリージャズの楽しさに浸る1枚!
by kuramae2010 | 2011-02-08 02:16 | jazz | Comments(0)