うつし世は夢、夜の夢こそまこと

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Le Boeuf Brothers / House Without a Door / LE BOEUF BROTHERS MUSIC

d0157552_1932351.jpgLe Boeuf Brothers / House Without a Door / LE BOEUF BROTHERS MUSIC

Remy Le Boeuf (as, ft, bass clarinet)
Pascal Le Boeuf (p, Fender Rhodes)
Ambrose Akinmusire (tp)
Marcus Strickland (ss,ts)
Janelle Reichman (ts)



Matt Brewer (b) 3, 4, 6-9, 11,12
Billy Norris (b) 1, 2, 5, 10
Clarence Penn (ds) 3, 4, 6-9, 11, 12
Greg Ritchie (ds) 1, 2, 5, 10


リリース:2009.5




2000年代の20代前半ぐらいのブルックリン・コンテンポラリーを代表する感性。
世界で最も敏感な若者達の音楽、と、言っても過言ではありません!?
・・・リリースが2009年なので、当時は話題になってたんだろうと想像します。

年末にようやっと聴いたアメリカ合衆国出身のレミー・ルブッフとパスカル・ルブッフ初リーダー盤です。

演奏曲12曲中、8曲がパスカル・ルブッフのオリジナル、4曲がレミー・ルブッフ。プロデュースはパスカル。特にパスカルがサウンド全体の方向性を創造してるんだと思われます。参加メンバーはこの辺りのジャズでは有名なグレッグ・リッチーが参加。またクラレンス・ペンも参加。フロントにはマーカス・ストリックランドとアンブローズ・アキンシムーレという隙のなさ。アルバムは2009年盤ですが、現在進行形だなぁ、と感じさせる音楽。



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1曲目「Code Word 」はもろ現代ブルックリン・コンテンポラリーで、同世代ではジョン・エスクリートなどが20代のメンツと組んだユニットと近く、一聴して、新しい音を感じさせる演奏です。
2曲目以降は、メロディがわかりやすくアンニュイなトーン。パスカルの甘く醒めたピアノが印象的だったり、凝ったアンサンブルからめまぐるしくかわるリズム、うねる抑揚、沁みるハーモニーなど、とても凝った構成の楽曲が目立ちます。

・・・カリフォルニア生まれの20代 アメリカ人、生意気すぎてかっこイイ。

個々人のソロというよりユニットでの一体感やコンセプトの具現化を重視することは珍しくないですが、そのコンポジションは意外性やスリル感がとても高い。55Barが好きだという彼等はライヴ演奏ではガラッと変わるような気がします。
6曲目レミーの「Tabula Rasa」とかは、クラシックの弦楽四重奏っぽい展開?から駆け上がるアルト、変拍子など新鮮!!パスカルは、アーロン・パークス、ジェラルド・クレイトン、テイラー・アイグスティとかと近い感じだろうか。レミーのサックスはシャープなエッジ、マイロン・ウェルデン的な咆哮。。。 All about だったかのインタビュー・レビューにブライアン・ブレイド・フェロウシップをリスペクトしているとありましたが、グループ全体としては"感触"というか感性がかなりちがいます。

同じインタビューで印象的だったのは、彼等が世代間によって音楽を聴くスタイルや情報量が異なることに着目していること。
二世代前はライブ演奏を観ながらアルコールを飲む聴き方。一世代前はレコードとアルコール。。(スタイルをパターン化したものだと思います。) 現代は、通勤時間でもどこででもヘッドフォンで、あらゆる音楽にアクセスできるため、ヘッドフォンで聴くリスナーも意識したエフェクトやミキシングなどの音作り。 __ だそうです。

ヘッドフォンで聴くから音楽が軽くなるのではなく、より近くなる、という感覚だと思います。
装置から解放されることで、音楽の根本により近くなるのかもしれません。

普段はあまりヘッドフォンで聴かないので、そこまで意識するか、と思うけど、
時間つぶしに聴く人も多いでしょうが、ヘッドフォンで聴くというのは、個人の刻一刻と過ぎる日常とかなり近い音楽で、その瞬間の心情に必要だから聴くとも言えます。彼等はカテゴリー問わず音楽をヘッドフォンで普通に聴く世代だろうから、骨董品のようなスピーカーを弄繰り回して聴くより、スマホのHDにアデルやレディオ・ヘッドなどと一緒に入れて、リスナーが欲しい瞬間に聴けるように、というおもいがあるのかもしれません。





演奏曲
1. Code Word
2. Wetaskiwin
3. Morning Song
4. House Without a Door
5. Siddhartha in California
6. Tabula Rasa
7. Save Me from Myself
8. Coffee Suite I: Do Drink, No Think
9. Chocolate Frenzy
10. Valentine
11. Coffee Suite III: Exhaustion
12. Introspective Moment




パスカルは他にケイト・デイヴィスとハーレム系トリップ・ホップ・デュオ?の活動も行ってます。

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by kuramae2010 | 2013-01-06 01:01 | jazz | Comments(0)

Ben Willams / State Of Art / Concord

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昨年末から3月にかけて仕入れた盤で「うつむき系ジャケ写」が多かった感覚があります。

ジャケットで俯いてなくても、サウンドが内向きでダークだったり、弾けずにつかみどころなく浮遊する感覚など、自身やその立ち位置を確認するような作業が、2000年代のニューヨークをコミュニティとした若きジャズマンに多いのかな、と感じてます。10代から20代の鋭く多感な時期に911やイラク戦争、カトリーナ、リーマンショックなど、アメリカが経験したいろんな危機。その揺れる社会から浮き彫りになった問題が其れなりに音楽の内面へも影響しているのかな?と妄想しつつ「うつむき系ジャケ写」の何枚かを聴きました。






真正面から、うつむいているアルバムのベン・ウィリアムス。


d0157552_234208.pngBen Willams / State Of Art / Concord

Ben Williams (b)
Gerald Clayton (p,key)
Matthew Stevens (g)
Marcus Strickland (ts,ss)
Jamire Williams (ds)
Etienne Charles (per)



Jaleel Shaw (as,ss) 6,7,10
Christian Scott (tp) 3

リリース:2011.06.28



うつむき系21世紀ジャズ?の1枚目、2009年セロニアス・モンク・コンペティション、ベース優勝者のベン・ウィリアムスのリーダーデビュー盤です。
「Moontrane」や「Little Susie」「Things Don't Exist」などのアレンジ、「Dawn of a New Day 」などオリジナル曲がいい感じで素人耳でもベン・ウィリアムスの"コンポジション力"には卓越した才能を感じます。



ファースト・インプレッション

2曲目「Moontrane」オリジナル以外ではこれが一番好きな演奏。 選曲もいいし、サウンドもカッコいい。漂う世界観がいいです。
3曲目は一気にラップに振れます、The Lee Morgan Story 「リーモーガン物語」というジョン・ロビンソンがラップするヒップホップで、クリスチャン・スコット参加。原曲は 2010.4月リリースのJ.Rawls & John Robinson / The 1960's Jazz Revolution Again Instrumentals 「1960年代のジャズの革命、再び」でも演奏。ジョン・ロビンソンのアルバムはヒップ・ホップだけどかなりクール。J.Rawls はアルバム The essence of soul「魂の本質」 などをリリース。ある種の原点回帰なのかな?

「The Lee Morgan Story」 この曲は、リー・モーガンの非業の死や記憶されるべき功績、後に続くコルトレーンやショーター、ドルフィー、そして時代を歌っているようです(聴き取り難い)。この曲だけに参加しているクリスチャン・スコットはかつてカトリーナを堺に自国の陰やジャズの歴史、自分の意味を問いかけたりしました。ロバート・グラスパーもサウンドで表現したりしてます。


生まれてもいない日本人の僕には、
「1960年代のアメリカ」の時代の空気が今一つわかりませんが、2010年代の彼らにとって一つのカギな感じ。ブラック・ミュージックやブラックパワーといったブラック・アメリカンのアイデンティティを確立していったダイナミズムを想起させるようなメッセージ。。

「Moontrane」とセットみたいな意味合いがありそうです。もろラップは唐突感ありかな。。



4曲目の「Dawn of a New Day」 はジェラルド・クレイトンのソロなども活きていていいコンポジション。
6曲目マイケル・ジャクソン「Little Susie」ストリングスが入ります。ジャリル・ショウの泣きが入るアルト(たぶん)とかアンニュイな曲想とピッタリ。
7曲目「November」でようやくスピード感あるオリジナルのコンテンポラリーなジャズじゃないかと思われます。後半、ビル・スチュワートのチャカポコいくリズムと浮遊するジェラルド・クレイトンがさり気なく決まってます。
8曲目はスティービー・ワンダーのヒット曲、9曲目の「Things Don't Exist」弦楽四重奏が入ります。



ここまでアレンジ、構成が凝っていると、、、カタログ的要素やこれまで影響を受けた
音楽を目一杯詰め込んだ感じになってきてる感じ。ぎゃくに次作のアプローチ、出来が楽しみです。

10曲目がファンキーな50年代を彷彿とするオリジナル曲「Mr. Dynamite 」。
ラスト曲が「Moonlight in Vermont 」ジョン・ブラックバーンとカール・スースドルフが第二次大戦中につくったスタンダードでElla Fitzgerald & Louis Armstrong - Moonlight In Vermont  が有名なんでしょうかね。


今のコンテンポラリーからラップ、ポップス、戦後のスタンダードまで網羅した
てんこ盛りなベン・ウィリアムス。サウンドは俯いてませんが過去への敬意が其処彼処に込められてます。




演奏曲
1.Home (Williams)
2.Moontrane (Shaw)
3.The Lee Morgan Story (Robinson)
4.Dawn of a New Day (Williams)
5.Little Susie (Intro) (Williams)
6.Little Susie (Jackson)
7.November (Williams)
8.Part-Time Lover (Wonder)
9.Things Don't Exist (Bhasker, Goapele)
10 Mr. Dynamite (Williams)
11.Moonlight in Vermont (Blackburn, Suessdorf)
by kuramae2010 | 2012-03-21 00:38 | jazz | Comments(0)

B級?ジャズというか

今日は台風のせいもあり、御客先から帰宅し、そのまま在宅リスニングワーカーに。
隅田川は夕方6時頃、遊歩道まで溢れました。
3mぐらいの堤防があるので水は来てませんが、これまで一番多い水量でした。





d0157552_22572725.jpgAntonio Arnedo / Colombia / Adventure Music
Antonio Arnedo (wood flute, gaita, sax, piano)
Ben Monder (guitar)
Bruce Saunders (tiple)
Chris Dahlgren, Jairo Moreno (double bass)
Satoshi Takeishi (percussion)
録音:2005



アントニオ・アルネード? どんな人か知りません。



コロンビア人で木製フルート奏者?ガイタ?サックス、ピアノ!まで弾く、かなりの妖しいクレジット。。
爆安からという理由じゃなく、ベン・モンダー(g)が参加で購入。・・・今月は、この手のアルバムを数枚入手。

以前聴いた、ベン・モンダーのリーダー作があまりにも合わなく、
サイドにまわったラテン系ジャズならハジけた一面が聴けるかとかなりの期待。


コロンビア人のコロンビア。
クンビア、ラテン系とは正反対。朴とつとした自然味あふれる木製フルートとベン・モンダーの鬱ぎみな響きが重なって、一気にどよーんとしたベールに包まれます。


オリンパス!安い?・・・状態なりか?ヤフオクの「JBL」カテを知らないうちに見てました。この前ちらっと聴いて耳と目に残った、オートグラフ。箱はティアック製(シンコウ社)でもいい。シルバーとかレッドじゃなくてもいい。。オーディオショップのサイトを眺めつつ、あのエンクロージャを自作までしている凄い人たちに驚き!トゥルっとした、たっぷりの響き感は癒されそう。


だらだら聴きつつ、思い立ちスピーカー間をぐーーーっと開ける。SP中心で4mほど。
ベン・モンダーのギターが森の奥でダークに響く、パーカッション武石聡の音が全体の奥と目の前すぐに飛んでくる。
たぶん、コロンビアには未知なる自然が未だのこっていそうな気配。
人々の中には混沌としたナニか得体の知らないことがありそうなサウンドスケープ。
途中で、ピアノソロの小品。なかなかイケてます。

・・・しかし、いかんせん、全体的にズドーンと暗い粒子が浮遊して分散する。
勝手にイメージしたラテン系グルーヴジャズとは対極に位置する一枚。

ベン・モンダー、、、リーダー作に続き今回も合わないです。
性懲りもなく、それでもベン・モンダー仕入れてます。








d0157552_2371059.jpgHelen Sung / push / FRESH SOUND NEW TALENT
Marcus Strickland(ts)
Helen Sung(p)
Richie Goods(b)
Brian Blade(ds)
Jeffrey Haynes(per)
録音:2001.2



ヘレン・スンの10年前の作品。これまたバーゲンコーナー盤。
懐かしいスタイル、フレーズがちょこちょこ顔を出す中国系ピアニストです。
マーカス・ストリックランド、ブライアン・ブレイドを従え、小粋にスイングしてます。

・・・サウンドとは関係ないですが、ジャケ写がイケてません。
ルイス・ナッシュを迎えた2005年の「HELEN SUNG TRIO」に至っては、
とことん不気味なアングルで怖いっす。
日本のジャケ写だけ色っぽい、いかにもなコンピ系盤はもっと不気味w


もし、ヘレン・スンのジャケ写がリー・ビンビン並みに撮れていたら、日本で大ヒット間違いなし。
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ジャケットはある意味、重要だと思います。ヘンに媚びる必要もないけど、
もっといいカットがあると思うんですが、「HELEN SUNG TRIO」は本人確認してるか疑問です。



サイドを固めるテナーのマーカス・ストリックランド、「at LAST 」は同時期に発売されてますが、自身のアルバムとは趣きがちがいます。ヘレン・スン、リーダーの「push」、前半は遊び心もある現代バップチューン、後半はブルックリン系ジャズとトリオフォーマットとバラエティに富んだ作品。

ジャケ写には恵まれてないですが、サイドマンに恵まれたピアニスト、ヘレン・スンのアルバム。
by kuramae2010 | 2011-09-21 23:26 | jazz | Comments(0)