うつし世は夢、夜の夢こそまこと

Wes Montgomery / Road Song / A&M

d0157552_0112083.jpgWes Montgomery / Road Song / A&M
Wes Montgomery(g)
Herbie hancock(p)
Richard davis(b)
Grady tate(ds)
Ray barretto(per)
Don sebesky(arrange)
録音:1968




Wes Montgomeryのラスト盤。CTIクリード・テイラー3部作と言われるカバー曲が多い構成ですが、
よく聴くとイージージャズから、ハミ出る絶妙な距離感が、無性に魅力的な1枚。

アルバム収録時間がコンパクトですが、粒ぞろい。親指オクターブ奏法以外にも、「GREENSLEEVES」の抜群のタイム感はWes Montgomeryならでは。この曲はたった2分2秒の収録曲ですが、このメンツなら、どんなアドリブの応酬やポストモードな演奏もできた事でしょう。たった2分の演奏の中にも凝縮されてます。
表面上はソフトですが、バップ、ハードバップ、モード等これまでのJAZZの語彙をサラッと忍ばせているところが流石です。

「I'LL BE BACK」のアイロニーある音色なども聴き込ませる魅力。SCARBOROUGH FAIRにいたってはフリーフォームの時代を彷彿とさせるグルーヴ感。Richard davisのグルーヴが真っ黒。
この盤、曲はチョコレートのような感じでもありますが、ベースがビターで、時折カカオが効いた懐かしさと切なさを感じる「Road Song」。録音・スタジオはヴァンゲルダー。


演奏曲
1.ROAD SONG
2.GREENSLEEVES
3.FLY ME TO THE MOON
4.YESTERDAY
5.I'LL BE BACK
6.SCARBOROUGH FAIR
7.GREEN LEAVES OF SUMMER
8.SERENE
9.WHERE HAVE ALL THE FLOWERS GONE?



[3][4][5][6] Marvin Stamm (tp),Harvey Estrin,Don Hammond (fl, reco),Berrard Krainis (reco),Don Ashworth (ob, reco),Walter Kane (basn),Bernard Eichen,Charles Libove (vln),Emanuel Vardi (vla),George Ricci (vlc),Hank Jones (p,hpsc),Wes Montgomery (g),Richard Davis (b),Grady Tate (ds),Don Sebesky (arr, cond)
7.May.1968.

[1][2][7][9] Bernie Glow,Marvin Stamm (tp),Wayne Andre,Paul Faulise (tb),James Buffington (frh),George Marge (fl),Harvey Estrin,Don Hammond (fl, reco),Shelley Grushkin,Berrard Krainis,Eric Leber (reco),Morris Newman (reco,basn),Don Ashworth (ob,reco),Stan Webb (ob,reco,cl),Bernard Eichen, Charles Libove, Marvin Morganstern, Tosha Samaroff (vln) Emanuel Vardi (vla) Charles McCracken, George Ricci,Alan Shulman (vlc),Sivert Johnson Jr. (hpsc)Herbie Hancock (p),Montgomery (g),Richard Davis (b),Ed Shaughnessy (ds),Ray Barretto (conga),Jack Jennings (perc),Sebesky (arr,cond)
8.May.1968.

[8] Marvin Stamm (tp),George Marge,Stan Webb (fl, ob, cl),Don Ashworth (fl,ob,cl,ehr),Morris Newman (reco, basn),Bernard Eichen, Charles Libove (vln) Emanuel Vardi (vla),George Ricci (vlc),Eric Leber (hpsc, reco),Montgomery (g),Sebesky (arr, cond)


Wes MontgomeryはA&M契約前はタクシー・ドライバーとして生計を立て、夜はクラブ活動という二足のわらじだった事は今では有名な事。このアルバムが登場した時、極東の島国のリスナーは酷評したそうです。A&M盤はソフト路線だと。これまで長尺のグロイ絡みOKだったのに、チラ見しかできない欲求不満爆発w
・・・NYCのクラブではとんでもない演奏をしていたと思います。

「あなたは、自分の理想だけで食えてるのか?」

Wes Montgomeryが言ったかどうかは知りませんが、今の時代から顧みると1960年代後半の合衆国ではよっぽどサポートされてないと無理っす!グラスパーのあの路線は極上のBGMとしてアリ。クラブやライヴでは尖った演奏もしています。そういう事情は今も昔もあまり変わらないかもしれません。。
聴き手は、聴く時だけは、自由だから、どう感じても自由です。
# by kuramae2010 | 2016-08-01 00:23 | jazz | Comments(0)

Gerardo Nunez / TRAVESIA / ACT

d0157552_22294257.jpgGerardo Nunez / TRAVESIA / ACT

Gerardo Nunez (g)
Pablo Romero (g)
Albert Sanz (p)
Pepe Rivero (p)
and Others
リリース:2012.8



スペインのフラメンコギタリスト、Gerardo Nunez(ヘラルド・ヌニェス)の2012年盤です。

子供の頃、叔父がスペインの赴任先から帰国すると必ず珍しいお土産持参で遊びに来ました。お土産が楽しみで話を聞いてましたが、よく言っていた事で記憶にあるのが、『スペイン人の男は働かない!』 昼休みは自宅へ帰り、奥さんや彼女とワインを飲んでシエスタして、3時ごろに会社へ戻って来て、ひとしきり話して、1時間程仕事をすると、即帰ると嘆いていました。30分ほどでも残業で帰宅が遅くなると、「うちの旦那を殺す気かっ!」と嫁さんが会社に怒鳴り込んで来たとか。1日の労働時間は3,4時間なのに。

ガキの頃に聞いた時は学校と比べてでしたが、夢のような国があるんだな、と思ってましたw
今はスペイン人の旦那のような働き方が理想的ですw 理想ですけど、現実は・・・哀しい。

そんな人間らしい豊かな国のフラメンコ・ギタリスト、Gerardo NunezのTRAVESIAは大人なスパニッシュ・トーンで哀感が漂い、明るい中にもアンニュイな表情が混じるスペイン特有の陰影感があるアルバムとなってます。どの演奏もしなやかなタッチで唄うギターが印象的。
フラメンコも庶民の生が深く刻まれた音楽で、ジャズと同じような背景があります。私的には歌い手達がテーブルに座りアドリブで唄いまわす古典スタイルが大好きです。12世紀~15世紀頃のアンダルシアの祭りから由来し、17世紀頃に古典フラメンコがスタイルとしてまとまってきたようです。

アルバムタイトル曲「Travesia」だけが異質。Milton Nascimentoの名曲とは関係ありません。フラメンコ発祥の地アンダルシアが8世紀頃からイスラム王朝が治めていた事を具象的に想像させるボイス。曲が進むにつれてフラメンコのリズムや楽想があらわれ、ボイスや手拍子にのって床を踏み鳴らす音のコントラストが絶妙なサウンド。時空が横断的な意欲作です。

本盤ではピアノで参加のAlbert Sanzが有名でしょうか。



演奏曲
1. Itaca
2. No ha podio ser
3. Compas interior
4. Checken Dog
5. Tio Pepe
6. A rumbo
7. Tio Perico
8. Travesia


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余談ですが奥さんはフラメンコ・ダンサーだそうです。
# by kuramae2010 | 2016-07-10 22:38 | jazz | Comments(0)

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1か月ぶりに、見ると、、なにも書いてなかったのに異様に多い・・・・
# by kuramae2010 | 2016-07-01 23:08 | etc. | Comments(2)